うまれてはじめてマラソン大会に出た話とか
この夏を最高の夏にするために、どんなにくだらない内容でも8月は毎日ブログを更新しようと決めた。それがどうして最高の夏に結びつくのかは訊かないでほしい。「最高の夏にするために」ってフレーズなんか格好いい、それだけです。
・マラソン大会出た。
からきし走ったことのない人間を、10kmのマラソンにエントリーさせる。酒というのはそういう摩訶不思議な力がある。この間、酔った勢いで申し込んでしまったマラソン大会が無事に終わった。
「絶対練習するぞ」「これを機に私は走る側の人間になる」という当初のフレッシュなやる気はだんだんと「10kmぐらい走ったって死にゃしない」「とって喰われるわけでもあるまいし」などといった怠惰な感情にシフトし、全く練習しないで走った当日、これ過不足ない表現ですが、走ってる間、マジで死ぬほど死んだ。
当たり前だけど、10kmを一度も走ったことがない人間に「走り続ける10キロメートル」の距離感が分かるはずもなく、例えるなら、てっぺんが雲の中にあって見えない高い塔を必死に登り続けているような、どこがサビなのか分からない歌を延々と聴かされ続けているような、とにかくそんな、これまでの人生で遭遇したことのないレベルの、耐えがたい「果てしなさ」を感じた。
息は苦しいし、足は痛いし、自分が今どのくらいの距離走ってるのかも分からないし(コースもちゃんと把握してなかった)、そんで腕時計見たらまだ走り始めて15分とかで、気ィ狂うかと思った。で、別に走りきったところで何か素敵な賞品がもらえるわけでもなく、なんなら金払って走ってる。金でしんどさ買ってるわけですよ。正気の沙汰じゃない。しかもそんな人間が私以外にも大勢いる。どいつもこいつもイカれてやがる。
一刻も早く走るのをやめたいんだけど、そのためには一刻も早くゴールしないといけなくて、つまりは腕を振って足を交互に出し続けないといけない。途轍もないジレンマ。
小さな大会だったから、応援してくれる人もほぼいなくて、自分で自分を鼓舞するしかない。心の中の辞書を片っ端からめくりまくって、この人生で蓄えたあらん限りの語彙で、自分を励まし続けた1時間ちょいだった。
信じられないほど辛かったんだけど、もっと信じられないことに、走り終わるとまた大会に出たくなるんだよな。ということでもう次を申し込んである。今回もそう、「絶対練習するぞ」「これを機に私は走る側の人間になる」って強く思ってるんだ。
・科博の「大哺乳類展2」良かった。
ずっと気になってた科博の「大哺乳類展2」、展示期間終了ギリギリにすべり込んだんだけど、すごく見応えがあった。動物園とか水族館とか、生きているひとたちを見るのももちろん楽しいけど、こうやってずらっと一堂に会されると、その多様さをしみじみと感じられて良いなと思った。
この角の形とか、ヤバくないか。神様が作ったとしか思えない。生き物として勝ち組すぎる。
マッコウクジラさん、どうやっても画角に収まらなかった。こんなのと海で遭遇したら震えるな。全長16メートル。何食ってこんなにデカくなるんだと思ったら、一番よく食べるのはイカらしい。イカすげえ。
生き物の面白さは計り知れないな。
・ところで7年前の今頃は無人島にいたらしい。
グーグルフォト先生が教えてくれたけど、7年前の今頃は無人島にいたらしい。7年前て。小学生たちの夏休みキャンプみたいなやつで、学生ボランティアは諸々タダで行けるっていうのにホイホイ乗っかったら、「給料をくれ!!!!!」と叫びたくなるくらい大変だった。
ただ海と夜空だけは文句なしに綺麗で、一生分の流れ星を見たな。あれは忘れられない。あとトイレが鬱蒼とした森の中に掘られたただの穴だったことも忘れられない。
初日だからって無駄に色々盛り込んでしまった。こんなんじゃ絶対続かないので、明日からはこの内容を10倍くらい希釈したものになると思います。おわり。